【インタビュー】
監査役でMBAを取得。人生100年時代、会計×経営でキャリアを築きたい

ナイル株式会社
取締役(常勤監査等委員)/公認会計士
大村 尚子

 

人生100年時代と言われ、ライフワークバランスや健康寿命が注目されつつある今宵。キャリアの見直しや複業など、自分らしい働き方をするために様々な手段が考えられるようになってきました。

「40歳を手前にキャリアを考え、ご縁で監査役にたどり着きました」と話されるのは、ナイル株式会社(以下、ナイル)の取締役(常勤監査等委員)の大村尚子さん。

公認会計士として監査法人で16年間勤務し、現在はナイルの取締役(常勤監査等委員)と他社で非常勤監査役を兼任されていますが、この春にはMBA(経営学修士)を取得したとのことです。監査役を経験しているからこそ経営に興味が持て、今後のキャリアもさらなる高みを目指していきたいと話されます。

大村さんは監査役のキャリアをどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

最終更新日 2020.09.14
※役職はインタビュー実施日現在のものです。

挑戦しないことが「リスク」、40歳で転身へ

16年勤めた監査法人から転職しようと思ったきっかけを教えてください。

働き始めた当初「人生80年」と言われていた時代で、ちょうどその半分の40歳のタイミングでキャリアを見直そうと思いました。

監査法人では幅広い業務に携わりましたが、パートナーまでになるにはハードワークが求められるうえに実際になれる人はほんの一握りなんです。監査法人内でさらにキャリアアップをしたいと思いつつも、一通りの会計監査業務、さらに監査法人内での監査以外の業務も経験したこともあって、モヤモヤとした感情があったんですよね。このまま定年までどう働いていこうかと悩んでいました。

何をするかも決めていなかったので、とりあえず転職することだけを決めて情報収集をしていましたね。当時から経営者が書かれた本を読み、「経営者ってすごい」と思い経営に興味を持つようになりました。

当時は、まさか自分が監査役になるとは想像していませんでしたけど。

監査役になられたきっかけは?

私よりだいぶ前に監査法人を退職し、スタートアップのCFO等を経験されていた監査法人時代の元同僚から「常勤監査役を探している会社があるんだけど、興味ある人いませんかね?」と尋ねられたのがきっかけでした。

「私の周りにはいないですね~」とお返ししたところ、「大村さんどう?」と。

監査役=経験豊富な年配の男性というイメージで、自分自身が監査役になるというのはまったく選択肢になかったので驚きました。でも監査役という仕事は、これまでの会計監査のスキルを活かせ、かつ経営と距離が近い仕事です。そこに魅力的を感じたんです。

当時、社長は27歳だったのですが、実際に会って話をしてみると、高い志を掲げてしっかりと企業経営している印象を持ちました。何代も続く成熟した会社で働くのも良いですが、創業社長と一緒に働くのは楽しそうだなと思いました。また元同僚の方が、ナイルの非常勤監査役として先に着任されていたので、安心感はありましたね。

監査役は責任も問われる仕事ですが、就任することにリスクは感じませんでしたか?

周りはリスクだと思う方が多かったですが、私はあまり感じませんでしたね。会社法的に責任が問われる立場ではありますので、普通の社員とは重みは違うでしょう。でも、許容できるリスクだと私は思えたんです。

人生は長いので、リスクを考えて挑戦しなかったり、変わらない方がリスクなんじゃないかって。何事も行動をすればリスクはありますし、監査法人を辞めることは決めていたので周りがどんな反応をしようとブレませんでした。

ベンチャー企業に勤めるのも、すべて揃っていないからこその面白みを感じて先入観なく目の前にあるものを楽しもうと思えました。

監査役から監査等委員へ、変化した意識

実際に監査役として働くと、どのような気づきがありましたか?

最初は監査役協会にも顔を出して、ネットワークづくりや他社の事例で学びを深めていきました。監査法人時代には監査役さんとお話する機会も多く、監査役の仕事にも馴染みがあったので、まるっきり新しいことではなかったですね。ただ今までは上場企業に関わることが多かったので、そこでの常識をベンチャー企業であるナイルに押し付けることがないように気をつけました。内部統制についても、会社の成長フェーズにふさわしいやり方というものがありますから。

日々、社員とコミュニケーションをとっていますが、出来るだけざっくばらんに話すよう心がけています。「これは課題だ」と決めつけていきなり経営会議で指摘したりすると、円滑に物事が進みません。事実確認をして他の人の意見を聞いた上で議題にあげるようにしたり、担当役員に伝え課題解決に動いてもらうようにしています。「もう少し上手い伝え方があったかな」などと日々反省することも多いです。監査役は事業を成長させる上での伴走者のような仕事だと思っています。

会社法の改正のタイミングで監査役から監査等委員である取締役に変わったそうですが、何か変化はありましたか?

改正会社法の施行と同時に、ナイルが監査等委員会設置会社となったため「監査役」から「監査等委員である取締役」になったんです。実質的な業務や人との関わり方に変化はないのですが、取締役として取締役会での議決権を1票をもつことで意識が変わりました。それまでは意識的に経営陣と距離を置こうとしていたのですが、経営に携わる一員という意識が強くなりました。

監査役や監査等委員が経営合宿(オフサイトミーティング)に参加するケースは少ないかもしれませんが、ナイルでは参加します。仕事の場だけではわからない互いの人柄を知ることで、経営陣同士の距離が近くなり、結果、言うべきことを言いあえる関係を築けていると思います。他の役員は対峙すべき相手ではなく会社のミッションやビジョンを実現していくための仲間で、それぞれが異なる役割を持っているという感覚です。

「人生100年時代」さらなる学びを

経営に興味を持たれてから、MBAを取得という挑戦も素敵ですね。

経営会議では、人や組織に関する議題に多くの時間が費やされます。また資金調達やM&Aに関する議題が上がれば、ファイナンスの知識も必要になります。よく誤解されるんですが、会計(アカウンティング)とファイナンスは、違うものなんです。それまで培ってきた会計の知識だけでは、この先経営に関わるには心許無いなと感じました。実用的な経営の知識をどこかで体系的に学びたいと思うようになったんです。

それこそ働き始めた頃は「人生80年」と言われていたものが、今は「人生100年」です。長期的に働くことを考えて、学び直しをしつつ、人的な繋がりも広げられたらと思い、グロービス経営大学院に通学することにしたんです。今まではぼんやりとしていた経営会議での話も、今どの部分の話をしているのかがクリアに理解できるようになりました。

会計も経営も熟知されてる方の存在はどんなシーンでも求められるでしょうね。

世の中の人は想像以上にお金の話が苦手だと感じたので、経営をお金の専門家としてサポートできる軸は自分の中でもしっくりきました。

去年からナイルでの取締役(常勤監査等委員)に加えて、株式会社ドラフトの非常勤監査役も兼任するようになりました。2つの会社の経営に関わることは、その会社の強み、社員が持っているスキルも事業内容も全く違うので、学びが多いです。一方での成功事例をもう一方の会社にはそのまま適用できないこともあったり、会社・組織というものの繊細さや面白さをあらためて感じています。

監査役で経営に触れて、キャリアを繋げていきたい

今後についてはどのようなことを考えていますか?

今はナイルのミッションである「社会に根付く仕組みを作り、人々を幸せにする」を達成していくために、関わる人がみんなハッピーでいられるよう責務を果たしていきたいと思っています。新しいサービスである「定額カルモくん」は、ネットで手続が完結して自宅に車が届くサービスです。月額料金も手頃な車のサブスクリプションで、これまでのマイカーの概念を変えて誰もが自由に移動を楽しむ社会を作ることを目指しています。

このように世の中のためになっていく事業に今後も関わっていきたいと思っています。歳を重ねても働き続けていきたいですし、働き方も監査役だけにこだわらずに、社外CFOとして複数の会社に関わるのもいいですし、一社に腰を据えてCFOや経営企画の仕事をするのもいいかなと思います。

監査役のキャリアを軸に、周辺領域にもどんどん挑戦していきたいです。

CONTACT お問い合わせ

女性社外役員をお探しの企業様、また社外役員への就任にご興味がある求職者様はフォームに必要事項をご記入の上、お問い合わせください。

お問い合わせ後3営業日以内に担当者より連絡いたします。

当社担当者との面談の機会を頂き、求職者様には社外役員の仕事内容や紹介企業の情報等の説明を、求人企業様には求職者のご紹介までの流れをご説明させていただきます。

会社名
氏名
フリガナ
メールアドレス
当サイトを知ったきっかけ
相談したいこと